2013年12月15日
男子・東レアローズが天皇杯、女子・久光製薬スプリングスが皇后杯の栄冠! 「平成25年度 天皇杯・皇后杯 全日本選手権大会」閉幕
(写真は天皇杯優勝・東レアローズ)
男子525チーム、女子525チームが日本一のタイトルをかけて戦った、年末のビッグイベント「平成25年度 天皇杯・皇后杯 全日本バレーボール選手権大会」ファイナルラウンドの男女決勝が12月15日に東京体育館で行われ、男子は東レアローズ、女子は久光製薬スプリングスが栄冠を勝ち取りました!東レアローズには天皇賜杯、久光製薬スプリングスには皇后賜杯が授与され、それぞれに優勝賞金1000万円が贈られました。
第1試合の女子決勝では、久光製薬スプリングスと岡山シーガルズが顔を合わせました。久光製薬スプリングスは、第1セットを終盤の逆転で奪うと、第2セットも一進一退のデュースの末に奪取。勢いに乗った第3セットは試合を優位に進め、ストレート(25-22、26-24、25-16)で勝利を収めました。久光製薬スプリングスの優勝は、大会がリニューアルして「天皇杯・皇后杯
全日本選手権大会」として開催されている2007年 以降、2年連続3回目となります。
試合後、長岡望悠選手は「本当に苦しい大会で、苦しい場面がたくさんあったが、久光製薬全員の力で勝利を手に入れられたことが嬉しい。チームの周りの皆さんに支えられて、助けてもらってプレーできた。(全日本選手合流後)チームを作って間もない中で、達成しないといけないことを達成できたことは自信になった。目標は(V・プレミアリーグで)優勝すること」と涙ながらに語りました。またキャプテンの石田瑞穂選手は「選手一人一人が気持ちを前に出して1点を取れた。(岡山シーガルズ相手に)先週の(V・プレミア)リーグ戦で苦しい戦いを強いられてしまったので、今日は皆で絶対に勝とうと決意して来た。勝ててよかった。昨年は(試合に)途中から出ていくという機会が多く、チームを盛り上げていこうという気持ちでコートに入っていた。今年はキャプテンとして私自身が先頭を切ってチームを引っ張って行くんだという気持ちで、できていたかは分からないが、自分のことよりも、周りの選手への声掛けをしていこうと思ってコートに入っている。一つのタイトルを取ることができて、次に繋がる大会となった。まだまだチームが目指すところは高いので、これをバネに、もう1つ大きくなっていきたい」と次を見据えていました。
一方、久光製薬スプリングスを大会2連覇に導いた中田久美監督は「よく選手たちが頑張ったと思う。押さえないといけないところできっちりと押さえられたことがよかった。この大会は何としても勝ちたかった大会。選手たちの自信に結び付いたと思う」と選手を称え、「今シーズンのチームの目標はアジア一。皇后杯で優勝したら、(来年6月にタイで開催される)アジアクラブ女子選手権大会の出場権を得られるとあって、大事な大会だった。(優勝して)今シーズンの目標にチャレンジするチャンスをもらえたことは嬉しい」と話しました。
第2試合の男子決勝では、昨年度準優勝の東レアローズと初優勝を狙うジェイテクトSTINGSが対戦。両チームが2セットずつ奪い合って迎えた第5セット、東レアローズが組織的なブロックなどで得点を重ね、フルセット(26-28、25-23、25-20、28-30、15-10)の末に粘るジェイテクトSTINGSを退けました。東レアローズは2007年以降、5年ぶり2回目の優勝を飾りました。
試合後、東レアローズのデヤン・ボヨビッチ選手は「お越しいただいた観客の皆さんやこれまで支えてくれた方々に感謝している。ジェイテクトSTINGSも、天皇杯の決勝戦に相応しい相手だった。皆で一丸となって取ったタイトルだと思う」、キャプテン・米山裕太選手は「優勝できたことはすごく嬉しい。ジェイテクトSTINGSは勢いがあった。ここまで競るとは思っていなかったが、最後に勝ち切れてよかった。まずは1冠を取ることができた。(V・プレミアリーグ、黒鷲旗全日本選抜大会と合わせて)3冠を取ることが目標なので、V(・プレミア)リーグに向けて勢いをつけていきたい」とそれぞれ話しました。
また東レアローズを指揮する小林敦監督は「勝つことは難しいと痛感した。途中出場の篠田(歩)がチームに活力と気合を入れてくれた。昨日、東レアローズにとっては天敵とも言えるパナソニックパンサーズに1セットビハインドから勝利したことが自信となって、その勢いで今日優勝できたと思う。この勢いをもって(V・プレミア)リーグ戦を戦いたい。(監督就任1年目となった昨シーズンは)一昨年の貯金があって、なんとかそこそこの成績となった。選手には申し訳ない気持ち。今シーズンは貯金がクリアになった状態から、しっかりとしたチームづくりをやってきたが、それを天皇杯で出せたと思う」と振り返りました。
なお女子決勝の前に行われた国歌斉唱では、ヴァイオリニスト・作曲家として活躍中の川井郁子さんが演奏しました。
4月から約9カ月に渡り開催された今年度の天皇杯・皇后杯全日本選手権大会。ファイナルラウンドでは、女子の県立北九州高校、男子の星城高校(愛知)、東福岡高校(福岡)が2回戦まで、また男子・近畿大学(大阪)が準々決勝まで駒を進めるなど、若い世代の活躍が見られた大会となりました。本大会にたくさんのご声援をありがとうございました。
来年度の天皇杯・皇后杯全日本選手権大会のファイナルラウンドは、2014年12月10日(水)から14日(日)まで、東京体育館で開催される予定です。来年もぜひ本大会にご注目ください!