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全日本「2016年リオデジャイロオリンピックに出場する」 南部正司全日本男子チーム新監督が決意表明

 

 全日本男子チームの新監督に就任することが決定した南部正司氏が本日26日、味の素ナショナルトレーニングセンター(東京都北区)で記者会見を行いました。

 

 南部正司新監督は「2016年リオデジャネイロオリンピックまで期間が短いのを承知の上で、覚悟を決めて、就任を決意した。(2020年東京オリンピックが決まった後の就任だが)やりがいがあると前向きにとらえている。リオデジャネイロオリンピックを目標としているが、2020年に向けた強化も念頭に入れて、強化していかなければならない。確かに現状は厳しいが、2020年の東京オリンピックで世界のトップと対等に戦うためにも、まずは何が何でも2016年のリオデジャネイロオリンピックに出場する」と話し、今年の目標については「アジア競技大会で優勝して、アジア1位に返り咲くこと。力の限り尽くしていきたい」と意気込みました。

 

 南部正司新監督が率いる全日本男子チーム・龍神NIPPONは、今年はFIVBワールドリーグ2014と第17回アジア競技大会(2014/仁川)に出場する予定です。国内公式戦初戦はFIVBワールドリーグ2014のインターコンチネンタル・ラウンドの予定で、614日・15日にパークアリーナ小牧でアルゼンチン、621日・22日に島津アリーナ京都(京都府立体育館)でフランス、628日・29日に越谷市立総合体育館でドイツを迎えてそれぞれ対戦します。龍神NIPPONにご声援をお願いします。

 

 

■全日本男子チーム新監督 南部正司

1企業チームの監督として、選手を全日本へ輩出する役目だったが、ブラジル、ヨーロッパなど世界を回ってきた経験から、いつか全日本に役に立ちたいという気持ちだった。現状では男子バレー界は低迷しているが、何としても世界に挑戦し、そして復活させたいという気持ちが強く、覚悟を持って今回監督就任を決意した。2020年の東京オリンピックで世界のトップと対等に戦うには、何が何でも2016年のリオデジャネイロオリンピックに出場することが大前提。世界に誇れるのは守りの部分なので、サーブ、サーブレシーブ、ディグ(スパイクレシーブ)を世界一に強化していきたい。しかし守りがよければ勝てるわけではなく、攻めないといけないので、『攻防一体』をテーマに、相手から防いで、相手をかわして攻めに転じるという技術を身につけていきたい。チームが一つになって、1点を取りにいくバレーを心掛ける。力の限り全力で再建に繋げたい。

 

ブラジルなど世界のトップチームは年間対外試合を5080セットをこなしている。日本はほとんどなく、国際経験がものすごく遅れている。特に、日本の選手は(外国人選手の)高さに慣れておらず、実践を通して慣れることが大事。また、試合の後半にサーブミスをすると思っている方もいると思うが、これも実践を通して、メンタル面を強化していかなければならない。そのためにも、外に出て、挑戦していかなければならない。

 

自分はまずはリオデジャネイロまでということで監督を引き受けたが、(2020年東京オリンピックに向けては)今の中学3年生以上くらいからが2020年のターゲットとなる。早いうちから代表の考えを植えつけていかないといけない。しかし、若いだけではまとまらないので、ある年齢を軸として、若返りを図っていきたい。

 

■会長 羽牟裕一郎

ゲーリー・サトウ監督には1年近く指揮を執ってもらったが、残念ながら昨年は世界選手権の出場権を逃し、結果が実らずシーズンが閉じてしまった。男子強化委員会や選手強化本部で討議した結果、南部氏に監督に率いてもらうことになった。チームは大変な危機的状況にあり、サトウ氏を含めてふさわしい人材を模索したが、やはり日米のバレーの違い、コミュニケーション不足、バレー観の違いなどを埋められなかった。外国人だから、日本人だから、というのは言わない。今後も国内外を問わず、相応しい人材を人選していく。

 

■強化事業本部長 荒木田裕子

昨年、東京オリンピックの招致に成功した日に、男子バレーは世界選手権出場を逃した。世界選手権の出場は当然と思っていたので、ショックだった。その後、強化担当者で集まり、今後について話し合った。これまでの活動を振り返るデータや構想を提出してもらって、サトウ氏に直接質問する場を設けたりもした。それらをもとに男子強化委員会で話し合ったが、頑張ったのは事実だが、日本とアメリカのバレーを融合するのは難しいというのが全体の考えだった。そして、サトウ氏を解任するということではなく、次薦・他薦問わずに選ぶことに決め、5人の監督立候補者を選び、昨年末に本人にプレゼンテーションを行ってもらった。2016年リオデジャネイロに向け、どうすればいいのかを考えた末、しっかりとした構想を持っていること、実践を経験していること、プレミアリーグでの実績、あくなき向上心が決め手となり、総合的な評価をして、南部氏に決めた。南部氏を新監督にすることを129日の理事会に提案をし、承認をいただいたが、それから(南部氏が現在所属する)パナソニックに確認し、昨日受けていただくことが決まったので、本日の発表となった。

 

FIVB(国際バレーボール連盟)はナショナルチームの活動期間を515日から1015日までと定めているので、リオデジャネイロオリンピックの最終予選(20165月頃)までは残り11カ月。協会、強化事業本部、南部監督が一枚岩になって頑張っていくので、ご協力いただきたい。

 

■強化事業本部全日本男子バレーボールチームゼネラルマネジャー 桑田美仁

サトウ氏はスマートバレーを掲げ、自覚や責任感など、選手の自立をチームに植えつけてくれたが、結果に結びつかなかった。このままではリオデジャネイロの出場も不安があり、これまで何度も議論、検討をしてきた。いずれにしてもサトウ氏が残してくれた『考えるバレー』は、財産として継続していきたい。南部氏には、若い選手を育て、新監督として一緒に成長してもらうことを期待したい。

 


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